根管治療で歯を抜かずに
残せる可能性があります
根管治療とは
むし歯が神経まで到達するほど深かった場合に行う治療を、根管治療と言います。歯には神経と血管が通っているのですが、これらを取り除いて被せものをします。
よく患者様から、神経を取りたくないです、と言われますが、根管治療は神経を取ってなんとか歯を残していく治療であって、言わば歯を残す最終手段です。この最終手段によって従来は抜歯しかなかった歯を残して、再度被せなおすのです。
この治療は通院回数が多くなってしまうことと、わずかな痛みが伴うケースがあるのでよく治療を中断される患者様もいます。しかし、頑張って通院して完治したあとのメリットは大きいです。一緒に治していきましょう。
こんな方に根管治療をおすすめします
- 抜歯しかないと言われた
- 治療しても違和感が消えない
- 確実な診断と説明、丁寧な治療を受けたい
当院は精密な根管治療が
可能です
根管治療は非常に手技に依存します。院長はGP(General Practitioner)として、アメリカペンシルバニア大学歯内療法学科の臨床コンセプトとテクニックを基に、精密な根管治療を行うことを得意としています。
治療で歯を削りすぎると、歯根破折といい、抜歯につながりやすくなります。神経を取ると歯が割れやすくなると聞いたことがあると思いますが、それはこの「削りすぎ」に由来します。逆にむし歯の取り残しがあれば、そこから再度感染を起こし、膿がたまる病気「根尖性歯周炎」が再発してしまいます。
当院は取り残しなく削りすぎない治療を行える設備と技術があります。
当院の根管治療のポイント
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拡大鏡を用いた精密な治療
エビデンスに基づいた、精密な治療を行います。肉眼ではなく、拡大鏡を常に用いることで細部まで視認することができ、きれいな治療を行うことができます。
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三次元のCT撮影
一般的に、根管治療を行う際は二次元のレントゲンを撮影しますが、当院では必要に応じて三次元のCT撮影を行います。ベラビュー800(モリタ製)という最新のCT機械を導入しているので、他院では難しいと言われた根管治療にも対応しています。
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ニッケルチタン
ロータリーファイル従来手で行っていた根管内洗浄を治療器具(ニッケルチタンロータリーファイル)を用いて行います。使い方を誤ると、破折しやすくなるなど繊細な治療器具のため、訓練された歯科医師しか扱えません。
根管治療の流れ
診断
まずは問診、口腔内検査を行い患歯の特定を行います。その後、レントゲン撮影を行い現在の状態を総合的に判断し、治療が必要と診断すれば治療を行います。それでもまだ検査が必要な場合はCT撮影を行い、歯根の状態をより精密に確認します。術前の診査診断が治療が上手くいくかどうかの鍵を握るので、当院では非常に大事にするところです。
細菌感染した神経をとって洗浄
(ファイル)
細菌に感染した神経を取る治療によって、歯の中の細菌数をどんどん減らしていきます。このとき、歯を必要以上に削らないように細心の注意を払います。
この機械的清掃こそが実はエースで4番。根管治療の細菌数減少のために一番重要になります。器具の滅菌や、根の形を保存して掃除するための器具(ニッケルチタンロータリーファイル)、拡大鏡などを使用して治療します。
歯医者の世界は日進月歩でこれら器具の進化は本当に著しいものがあります。患者様に最新で最高の医療を受けていただくために、常日頃からアンテナをたて、勉強しています。
細菌感染した神経をとって洗浄
(超音波ファイル)
根管内をきれいにする方法の2番目に根管洗浄があります。複雑な形態をした歯根にはファイルで取れない溝がたくさんあります。その溝を薬剤を用いて消毒することが根管洗浄です。超音波のファイルを用いて、根管内の薬剤を振動で掃除します。
根管に感染防止の殺菌薬を詰める
消毒後、新たに感染が起こらないようにして水酸化カルシウム系製剤という強アルカリの薬を詰めます。効果は1週間ほどして現れるので、根管治療は複数回かかります。当院ではおおよそ2回ほどで殺菌が終わりますが、念入りに繰り返すこともあります。
根管充填
十分な殺菌を行ったあと、樹脂でできた材料(ガッタパーチャー)で空間を詰めていきます。緊密に詰める必要があるのでとてもテクニカルな治療になります。
土台と被せ物の作成
緊密な根管充填が終われば、あとはその上に土台を立てます。ここでも緊密な治療を行い最終的なかぶせ物を作ります。ここまで必死に治療を行ってもこのかぶせ物の精度が悪ければ、再度むし歯になり、根管治療をして…と悪いループにハマっていきます。セラミック治療のページで述べますが、精度の良いかぶせ物が重要になってきます。
治療回数の目安
歯根の本数にもよりますが、前歯で1~2回、奥歯で2~3回です。
別途かぶせ物の回数はかかります。
くぼ歯科クリニックの
予防歯科
治療後は定期的な検診・メンテナンスを継続しましょう
わたしたちが感染源を除去したとしても、細菌はゼロにすることはできません。わたしたちが行う根管治療はできれば一生持つようにと、患者様から貴重な時間をいただき、しんどい思いもさせて、誠心誠意を込めて治療させていただいたものです。
しかしながら根管治療も経年劣化があります。その際に、検診、メンテナンスを行っていれば再治療が必要なタイミングで適切な治療を行うことができます。